こんにちは!歯科医師の山下です。
寒い日が続きますが、皆様体調には充分気をつけてください!
今日は、気にされる方も多い「口臭」についてご説明いたします。
まず、口臭の主な原因を説明していきます。
お口の中が原因の場合、1番考えられるのは歯周病です。
歯周病によって出来たポケットの中に歯周病原細菌が住みつきます。
この細菌たちが硫化水素やメチルメルカプタンを産生します。
これが、口臭のもとになります。
または舌に付着する舌苔といわれる白い苔上のものが原因のこともあります。
全身の病気が原因の可能性もあります。
例えば、、、
呼吸器系(肺がん、肺腫瘍)→タンパク質の壊疽臭
消化器系(胃癌、食道気管)→タンパク質の壊疽臭
耳鼻咽喉系(扁桃炎、咽頭腫瘍、咽頭癌)→タンパク質の壊疽臭
咽頭、気管支、肺のカンジタ感染→甘い匂い
糖尿病→アセトン臭
肝硬変、肝臓癌→アンモニア臭
トリメチルアミン尿症→魚臭
などがあります。
ニンニク、ニラ、ネギ、たくあんなどの臭いが強いものを食べたり、アルコールや喫煙によりいったん体内に取り込まれた臭いのもとになる成分が胃の中で消化され血液を介して全身に循環し肺を経由して吐き出されます。このようにお口の中をきれいにしても臭うことがあります。
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4,生理的口臭
唾液が減少している起床時や、空腹時に匂うことがあります。女性の場合生理時やその前後ホルモンバランスの不調により口臭を感じる時があります。
生理的口臭には日内変動が見られますが、ゼロになることはありません。
対策としては歯を磨くことや、食事や水分を摂取することなどになります。
5,心理的口臭
実際は口臭がないのに、口臭がすると思い込んでしまうことです。以前口臭を指摘されて、それ以来気になっている方に多く見られます。歯磨きなどによって口臭は改善されているのに、自分は口臭がしていると気にし続けてしまう状態です。
こういった場合には専門的な口臭検査を受けることで値として口臭がないことを理解し納得することが大切です。
これらをふまえて対策をご説明します。
口臭のほとんどは口の中に原因がある場合が多いです。まずは歯科医院を受診し、しっかり歯石や歯垢などを除去し歯周病の治療やむし歯治療を行うことが大切になってきます!
もちろんセルフケアも重要になってきますので、しっかり歯磨き、フロスなども行いましょう。
口呼吸や全身疾患など他の原因によって口臭がおこることもあるので、一度しっかチェックしてもらいましょう。