こんにちは!勤務医の京嶌陽光です。
みなさん毎日歯磨きされていると思いますが、
歯磨き粉の適切な量や、推奨される使用方法などはご存知でしょうか??
歯磨き粉に含まれる「フッ素」は、虫歯予防にとても効果があります。
ですが、誤った使い方をすれば効果は減弱してしまいます。
せっかく毎日歯磨きするのであれば、適切な方法で行い、しっかり虫歯予防したいですよね。
今回は、フッ素の効果をより高めるための正しい歯磨き粉の使い方についてお話ししたいと思います。
フッ素の効果を高める「正しい歯磨き粉の使い方」
1.歯磨き粉の正しい“量”
上の表がつい最近、歯科の4学会から合同で出された歯磨き粉の推奨される使用方法についてまとめたものです。
歯磨き粉の正しい量は、年齢により若干異なるのですが、6歳以上であれば歯ブラシ全体(1.5cm~2cm)を目安に使用してください。
それより小さなお子様がいらっしゃるご家庭では、上の表を参考に量を調節していただき、また誤飲を防ぐために保管方法などにも注意をしてください。
2.歯磨き粉の正しい“フッ素の濃度”
これも先ほどの表を見ていただきたいのですが、6歳以上の方に推奨されるフッ素の濃度は、1500rpmです。
歯磨き粉のパッケージの裏に薬用成分の表示があると思いますが、そこにフッ素の濃度が書いてあるものがあります。(商品によっては書いていないものもあります。)
ぜひフッ素濃度の1500rpmを参考にしてみてください。
ちなみにですが、例えばフッ素濃度が500rpmの歯磨き粉があったとして、1500rpmが推奨されるからといって、3倍の量を使うのはお勧めしません。
なぜなら、フッ素の効果は濃度に依存するのであって、量を増やしてもあまり効果は上がらないからです。
むしろ量を増やすことで、歯のフッ素症という慢性中毒のリスクを高める恐れもあります。
やはり用法・用量はしっかり守っていただくことが大事です。
3.歯磨き粉の正しい“使用方法”
最後に、使用方法に関してです。
歯磨きは一日何回磨けばいいの?と聞かれることが多いですが、
今回発表された表によると、朝・晩の1日2回が推奨されるようです。
特に寝る前の歯磨きは重要です。
なぜなら、寝ている間は唾液の分泌量が低下し、むし歯になるリスクが高まるからです。
そして歯磨き後は口をゆすぐと思いますが、できたら水を使わないほうがいいです。
その理由は、せっかく歯磨き粉からフッ素を取り込んでも、すぐ水でゆすいでしまうと、水と一緒にフッ素も流れ出てしまうからです。
ですので、可能であれば水を使わずに唾液と一緒に吐き出す。あるいはどうしても水を使いたい場合は、ペットボトルのキャップ程度の少量の水でゆすぐことをおすすめ致します。
まとめ
正しい歯磨き粉の使い方は、
1. 6歳以上の方は、歯ブラシ全体(1.5~2.0cm)を目安に歯磨き粉を使用する。
2. 適切なフッ素の濃度として、1500rpmの歯磨き粉を使用する。(6歳以上)
3. 歯磨きは朝・晩の2回。できるだけうがいは水を使わない。
いかがでしょうか。
もしかすると、歯磨き後のうがいに水を使わないのは最初は抵抗があるかもしれません。できることから始めていただけたらと思います。正しい使用方法で、しっかりむし歯予防していきましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!