こんにちは☀︎歯科衛生士の福田です。
暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?屋外だけでなく、室内でも熱中症になりますので、水分補給は忘れずに体調に気をつけましょう🍦
今日は歯ぎしり/食いしばりの原因についてお話しさせていただきます。
歯ぎしり/食いしばりの原因は人によって違いますが、最も有力な原因が
「ストレス」によるものです。
強いストレスによって無意識に顎に力が入ったり、歯ぎしりすることでストレスを発散しようとします。
他にも、何かに集中するあまり歯を食いしばっていたり、歯並びの悪さなどで噛み合わせが安定せず歯ぎしりをしてしまっていたり、アルコールやタバコ・逆流性食道炎などの疾患の影響など、様々な原因が考えられます。
歯ぎしり/食いしばりによる影響
通常、お食事中など、1日で上下の歯が接触している時間は20分程です。
しかし歯ぎしりや食いしばりをすることで、どんどんその時間は伸びていきます。無意識に歯ぎしりや食いしばりを行っているときにかかる力は、自分の体重の2〜5倍とされています。
つまり女性でも100kg以上の力が毎日歯や顎にかかるのです。
歯や歯ぐき、顎の筋肉や骨にかかる負荷は皆様の想像以上に強くなります。
歯ぎしり・食いしばりが続くと、結果として以下のようなトラブルにつながります。
歯の摩耗・割れ
歯が擦り減ってしまったり、歯に大きな力がかかることで歯が割れる事があります。
神経のない歯は特に弱く脆いので、割れやすいです。
大きく割れた場合は抜歯をする必要があります。
また神経が残っている場合も割れる事があり、この時は強い痛みが出る事があります。
詰め物・被せ物が壊れる
歯に強い力が加わり、セラミックに詰め物や被せ物が割れてしまうことがあります。
歯周病の悪化
歯ぎしりをする事によって、歯の根元に強い力が加わり、歯と歯ぐきの隙間が拡大します。そして隙間に細菌が増殖しやすくなるため、歯周病が悪化してしまいます。
知覚過敏
歯や歯ぐきに大きな力がかかると歯がしみる事があります。歯ぎしりが原因で、歯の根元や噛む面が削れたり、歯に亀裂が入る事で知覚過敏が強くなります。
骨隆起(こつりゅうき)
顎の骨に過度に力が集中して、そこにこぶ状の骨隆起ができる事があります。骨隆起自体は身体への害はありませんが、入れ歯の邪魔になったりすることがあります。
顎関節症
顎に強い負荷がかかるため、痛みが出たり、口を大きく開けられなくなるほど顎関節症に症状が起こることがあります。症状がひどくなると食事を摂れなくなるケースもあります。
頭痛・肩こり
歯ぎしりや食いしばりをする時、顎から頭の横へと広がっている筋肉、側頭筋という筋肉が使用されます。歯ぎしりをすると側頭筋が緊張し、頭が締め付けられるような頭痛が起きます。また歯ぎしりの時に使われる多くの筋肉は顎、首、肩へと繋がっています。そのため歯ぎしりをすることによってそれらの筋肉が緊張し、肩の筋肉が強張り肩こりになってしまうのです。
歯並びや見た目への影響
歯ぎしりや食いしばりを繰り返すことで、歯並びや噛み合わせに悪影響がでたり、顎の筋肉が大きく発達してエラが張ったような顔の印象になることもあります。
次回は、治療で歯ぎしりを改善する方法についてお話しさせていただけたらと思います!